小原 ゆかり|Yukari Ohara
小原ゆかりさんは、東京学芸大学で多様な素材にふれる中で金属に魅力を感じ、金工の道へと進まれました。金槌ひとつで平らな金属板が立体に変わっていく、その手応えに惹かれたと言います。
大学時代に出会った茶道は、その後の制作にも大きな影響を与えました。五島美術館の茶会で出会った金工の茶道具師・長谷川まみさんや、一望斎春洸(長谷川竹次郎)氏の作品との出会いが、茶の道具を作るきっかけとなりました。
現在は、自宅に設えた茶室で身近な人とともにお茶を楽しみながら、日常に寄り添う道具づくりを続けています。現代の暮らしにも、古い道具にも調和する金工作品が、静かなお茶の時間をそっと引き立ててくれます。
南鐐お守り棗 花クルスのご紹介です。
不安な時、何か大切なものを入れて握れるような、両の掌にぴったりおさまるような、お守りにもできる小さい蓋物です。お守り棗と名づけました。
こちらの文様は花クルス4種を並べた花クルス繋ぎです。
丁寧に鎚目をつけた後、タガネでひとつひとつ彫っています。
洋風の茶箱にも花を添えてくれることと思います。
サイズは小さいですが、お抹茶は薄茶ですと約8〜9人分、濃茶は約3〜4人分が入ります。
金平糖や豆菓子などを入れれば旅持ちのお菓子入やおつまみ入にもなります。
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サイズ:縦32mm×横32mm×高67mm
口径:27mm
素材:純銀
仕上げ:古美仕上げ(いぶし銀)
桐箱付
使用後はよく乾拭きしていただいたり、水洗いの上、水分が残らないようにしっかり拭いていただくと脂や水分による変色は少ないです。
銀のお手入れに関しましては、空気に触れていると空気中の硫黄分と反応して少しずつ黒ずんでいきます。
初めから燻し銀にしているお品物は、歯磨き粉や銀磨きで擦ると風合いが損なわれますのでご注意下さい。くすみや変色が気になる場合は重曹に軽く水分を含ませ、柔らかい綿や手で擦っていただければ綺麗になります。