吉田まゆ | 棗『奏雨 - かなう - 』


雨が奏でる、軽やかな調べ。
しっとりと落ち着いた色合いの中に、螺鈿と色漆で表現された、きらめく雨の情景。

さまざまなものを潤し、恵みをもたらす雨。
その雨が奏でる、静かな喜びや豊かな表情。

「奏雨」という美しい名前からも、雨を明るく、優しい眼差しで捉えた吉田さんの感性が伝わってきます。

静かな佇まいの中に、光を受けてさまざまな色に輝く螺鈿。

蓋を開けると、漆黒の内側には色とりどりの繊細な模様が散りばめられ、
光の加減によってさまざまな表情を見せてくれます。

眺めるたびに新たな発見があり、それぞれの心に異なる情景が広がる。
そんな想像の余白も魅力的な棗です。

素材|漆・カツラ・銀・金・夜光貝・顔料
技法|変わり塗り
サイズ|直径7cm × 高さ4.6cm




日本の伝統工芸の地、金沢で学ばれました。

『素材である漆は、塗り重ねるたびに空気も積み重なり、それを研ぎ出すことは、色の層と共に重なり合った周囲の音や匂いまで磨き出すようで、そこに重ねてきた時間をも感じさせます。
 その美しさを表現できるのは、私が魅力を感じている箱という形体であると考え、季節の移ろいや記憶の中の景色などをモティーフに表現を試みています。


<吉田 まゆ>
1988年 千葉県生まれ
2016年 金沢美術工芸大学工芸科 漆・木工コース 卒業
2018年 金沢美術工芸大学大学院 修士課程工芸専攻 修了
2021年 金沢卯辰山工芸工房 修了

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吉田まゆ作 棗『奏雨 -  かなう - 』

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